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政治に参加できないことに対して、国民の怒りはないんでしょうか。2011年、アラブの国々では「アラブの春」と呼ばれる民主化運動が各地で起き、エジプト、チュニジア、リビアで独裁政権が倒れました。サウジでは?
「民主化運動もあるにはあったんですが、盛り上がりませんでした。現状にあまり不満がないということでしょう」と村上さん。
サウジは屈指の産油国で、G20として世界の主要国に名を連ねています。所得税がないなど税金は安く、国民の暮らしぶりは周辺国と比べて豊か。働く自国民の4割は役所などで働く公務員(日本は1割未満)で、このほかにも国営石油企業のサウジアラムコ社員など王族の経営する企業で働く人が多く、国民は国王に養ってもらうという暗黙の了解があると言われます。
「サウジに行くたび、この国は今も封建制度の時代を生きていると感じます。たとえば日本でも、江戸時代の庶民は、年貢が重すぎるといった陳情はしても、自分が幕府に入って政治をしようとはあまり思わなかったんじゃないでしょうか」。そう村上さんは話します。
「国王が民主化を進めること自体は否定していない、という事情もあります」と村上さん。
サウジは2005年、はじめて本格的な選挙を導入しています。ただし、国政ではなく地方の評議会で、これも立法権は持ちません。しかも選べるのは定数のうち半分の議席だけ(のちに3分の2に引き上げ)。
当初は男性だけが対象でしたが、2015年の選挙からは女性も立候補や投票が認められ、女性議員も誕生しました。
また、2013年には諮問評議会の議員として、150人中30人に女性が任命されました。
足取りは遅く、内容も不十分に見えますが、ともあれ民主化は上から進められているというわけです。
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